■セントアンドリュース

帝王ニクラスをして「初めてプレイした時からここに恋した」と言わしめ、タイガーは「私の最も敬愛するコース」と公言するセントアンドリュース・オールドコース。
ゴルフの故郷とも称され、またゴルフの世界的権威R&Aのホームコースでもあります。たしかに1番ティグラウンドに聳え立つ重厚で威厳のあるクラブハウスと、弱い夕日に照らされたフェアウェイ、そしてアンジュレーションがつくる陰影を眺めると、これは神が創造した土地であることを否が応でも感じさせてくれます。まさににゴルファーにとって「聖地」。歴代の名プレイヤーがセントアンドリュースを愛して止まない心情を、ここにやってきて初めて理解することができるのです。
しかしセントアンドリュースはトッププロや世界のVIPの専用コースではありません。リンクス・トラストが運営・管理している7つのパプリックコースの一つ、男子ハンディキャップ24以下、女子36以下のプレイヤーであれば誰もがラウンドすることが可能なコースなのです。ゴルファーなら一度はオールドコースでのラウンドを夢見るもの、それ故、世界中のゴルフファーが押し寄せるので電話やネットで簡単に予約・ラウンドできるものではありません。しかし意外とチャンスはあるもの。 ホームコースであるR&Aメンバーの為に確保されたスタート枠以外は、パプリックコースの言葉通り一般に開放、4つの方法のいづれかでオールドコースでの夢のラウンドが実現します。これについては次号で詳しくご案内を。



さて、セントアンドリュースへのアクセスですが最寄りの空港はエジンバラ空港です。日本から直行便がないのでロンドンやパリ、フランクフルトなどヨーロッパの主要空港から乗り換えなければなりません。日本とヨーロッパ間が12時間、そこから更に1.5時間―2時間。そしてエジンバラ空港から車で1時間強。やっとセントアンドリュース到着です。乗り換え時間を入れると20時間弱の長い旅です。それもそのはず、地図で見るとロンドンはるか北の東海岸にぽつんとある小さな町、オールドコースと大学がなければスコットランドの寒村に過ぎません。それでもゴルファーなら一度は体験しなければならない巡礼地なのです。
街中のメインストリートは2本、小さな商店やレストランが軒を並べていますが、それ以外は住宅か大学の施設。宿泊施設もイギリス特有のB&Bが多く、こじんまりとした家庭経営。スコットランド人の温かい気質にもてなされ快適な滞在ですがホテルのような豪華・便利さはありません。

もし予算に余裕があるのなら、奮発してオールドコースホテルに滞在するのもお勧めです。
17番に食い込むように建てられたこのホテル、元々は駅舎で廃線後にホテルに生まれ変わったもの。 全英オープンで目にする17番のティグランドからホテル敷地上空をキャリィしてフェアウェイに落とすのがプロの技と飛距離。我々が狙ってもホテルの壁か屋根に落ちるのが関の山です。 (実際、屋根の上や庭にボールがころがっています) オールドコースホテルからの風景は心を溶かすには余りあるもの。夕方、最上階のバーで地元のスコッチを。暮れる弱い光に淡い影をおとすオールドコースを眺めながらグラスを重ねる悦び、これも神がくれた時間なのかも知れません。


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