レディ・バンク スコットランドの森に潜む隠れた名コース

エジンバラからセントアンドリュースに向かう道沿いに看板があって、ゴルフコースがあることは気づいていたが、心の中はセントアンドリュース、キングスバーンズ、カーヌスティに占められていて、ちらりと横目で見る程度。リンクスの黄金郷に来てまでパークランド(森林コース)でラウンドするもあるまい、と思っていましたが、たまたま読んだ地元のゴルフ雑誌に絶賛する記事があり、それではと足を伸ばしました。

セントアンドリュースから車で30分ほど、前述したようにエジンバラへ向かう道沿いにあってアクセスは簡単、国道から看板を見つけ左折すると細い道が森の中へと続いていて、やがて木々の間からコースが見えてきます。深くどっしりとした木々は名門コースの証、期待でわくわくしながら更に進むと趣のあるクラブハウスが登場しました。

クラブの創立は1879年、130年の歴史があるコースですが、世間で知られていないのはリンクスではないからでしょう。セントアンドリュースにやって来る誰もがP山と同じように、海風が吹きさらし深いポットバンカーにうねるフェアウェイに挑戦することを夢みていて、パークランドでのゴルフなど頭の中に浮かばないのは当然でしょう。 しかしクラブハウスにあったコースガイドを読むと、このコースは全英オープンがセントアンドリュースで開催される際の予選コースとなっていて、何人もの有名プロも若手の頃にはここでラウンドしていたようです。

さて名門にしては安いグリーンフィー45ポンドを支払い1番へ。ここはキャディがいないので今回は引きカートでのラウンドです。スタートホールはほぼ真っ直ぐなミドル。他のホールと高く太い木々でセパレートされていて気持ちが集中します。初めてのリンクスコースではキャディがいないと、全くどこへ打てばいいのか分からないホールが多いのに、ここは大丈夫。そのかわり大きく曲がったら厳しいペナルティが待っています。運良く見つけても太い幹で邪魔されて真っ直ぐフェアウェイに戻す事はできません。

全体的に距離は短く、極端なドッグレッグや高低差がないくせのないコースです。スコアもP山にしてはまぁまぁでしたし、他のメンバーも高スコアです。リンクスで踏みにじられた自信を回復するには絶好のコースかもしれません。しかしそれ以上に特筆したいのがスコットランドの森の美しさ、深い森の色とフェアウェイの緑のコントラスト、可憐に咲く花々、時折姿を見せる野生動物、荒涼としたリンクスとは違ったスコットランドの自然の豊かさです。リンクスと森の中のパークランド、2つ趣の異なったのゴルフがここにあります。もし1週間の予定でセントアンドリュースでゴルフする機会があったら、キングスバーンズ、カーヌスティのラウンドにレディバンクを加えてはいかがですか。